CIDRやICMPなど応用ネットワーク用語の詳細説明-1
このページに含まれる単語は以下の通りです。
ARP,ATM,BGP,Bluetooth,CDN,CIDR,CSMA/CA,CSMA/CD,EIGRP,EtherChannel,GREトンネル,HTTPステータスコード,ICMP,IEEE 802.11,IPsec,IPv6,Kerberos,LACP,LDAP,MIMEタイプ
これらの用語について20語ずつ分かりやすい詳しい説明を掲載しています。
ARP |
IPアドレスからMACアドレスを取得するプロトコル |
アドレス解決プロトコル(Address Resolution Protocol)の略で、IPアドレスからMACアドレスを取得するためのプロトコルです。ARPは同じネットワーク内でデータ通信を行う際に使用され、IPアドレスがわかっていても、実際の通信には物理アドレス(MACアドレス)が必要になります。ARPテーブルとしてIPとMACの対応を一時的に保持し、通信効率を高めます。 |
ATM |
高速なデータ転送を行う通信技術 |
非同期転送モード(Asynchronous Transfer Mode)の略で、データを小さな固定長セルに分割して送信する技術です。セルサイズは固定されているため、遅延が少なく高速通信が可能で、音声や映像、データ通信の統合ネットワークとして利用されます。ATMは品質保証が求められる通信環境に適しており、特に通信事業者によるデータ転送で使用されます。 |
BGP |
自律システム間で経路情報を交換するプロトコル |
境界ゲートウェイプロトコル(Border Gateway Protocol)の略で、インターネット上の異なるネットワーク(自律システム)間で経路情報を交換するためのプロトコルです。BGPは各ネットワークが持つ経路情報を共有することで、データの最適なルートを決定します。大規模なネットワーク構成において重要な役割を果たし、インターネットの基盤を支えるプロトコルです。 |
Bluetooth |
短距離無線通信の規格 |
近距離でデータを無線でやり取りするための通信規格で、スマートフォン、イヤホン、パソコン、車載機器など多様なデバイスで採用されています。Bluetoothは低消費電力での通信が可能で、ケーブルが不要になるため、短距離でのデータ共有に便利です。バージョンの進化により、通信距離や速度が向上し、多くのシーンで利用されています。 |
CDN |
コンテンツ配信ネットワーク |
コンテンツデリバリーネットワーク(Content Delivery Network)の略で、ウェブコンテンツをユーザーに高速かつ安定して提供するために世界中のサーバーを分散配置する技術です。CDNによりユーザーに最も近いサーバーからコンテンツが配信され、アクセス速度が向上し、負荷が分散されるため、トラフィックの多いサイトでも快適な閲覧が可能です。 |
CIDR |
可変長サブネットマスクを使ったIPアドレスの表記 |
クラスレスドメイン間ルーティング(Classless Inter-Domain Routing)の略で、IPアドレスを柔軟に管理し、ネットワークの効率的な利用を可能にする方法です。CIDRにより、IPアドレス空間の無駄が減り、より多くのサブネットを作成できるようになります。これにより、特にインターネット上のIPアドレス枯渇問題に対応するために役立っています。 |
CSMA/CA |
無線LANでの衝突回避方式 |
キャリアセンス複数アクセス/衝突回避(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)の略で、無線通信でのデータ衝突を防ぐ技術です。デバイスは通信の空きを確認してからデータ送信を行い、衝突が発生しないように調整します。無線LANで使用されており、ネットワークの効率的なデータ転送と安定性を確保します。 |
CSMA/CD |
イーサネットでの衝突検出方式 |
キャリアセンス複数アクセス/衝突検出(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)の略で、イーサネットでの通信中にデータの衝突が発生した場合、それを検出して再送信を行う技術です。衝突を回避するために、デバイスは通信状況を確認しながらデータを送信し、通信の信頼性を向上させます。特に有線LANで利用されています。 |
EIGRP |
シスコ独自のルーティングプロトコル |
エンハンスト・インテリア・ゲートウェイ・ルーティング・プロトコル(Enhanced Interior Gateway Routing Protocol)の略で、シスコが開発した内部ルーティングプロトコルです。ネットワーク内の最適なルートを効率的に選択するため、距離ベクトルとリンク状態プロトコルの利点を組み合わせたハイブリッドプロトコルです。効率的なルーティングが可能で、大規模ネットワークに適しています。 |
EtherChannel |
複数のイーサネットリンクを束ねる技術 |
複数のイーサネットリンクを束ねて1つの高速リンクとして利用する技術で、リンクアグリゲーションの一種です。帯域幅が増加し、冗長性も確保できるため、データ転送の速度と信頼性が向上します。特に企業ネットワークやデータセンターで多用され、トラフィックが集中する環境での安定した通信を実現します。 |
GREトンネル |
トンネリングプロトコルの一種 |
汎用ルーティングカプセル化(Generic Routing Encapsulation)の略で、異なるプロトコル間でデータを転送する際に使用されるトンネル技術です。VPNなどで利用され、IPトラフィックをカプセル化して転送することで、ネットワーク間での安全な通信が実現されます。特に複雑なネットワーク構成でのデータ転送に有効です。 |
HTTPステータスコード |
HTTP応答の結果を示す番号 |
ウェブサーバーがクライアントのリクエストに応答する際に返すコードで、リクエストの成功やエラーの状況を示します。例えば、200は成功、404はページが見つからない、500はサーバーエラーを表します。ステータスコードにより、ユーザーや開発者はリクエストの結果を把握でき、ウェブサイトの診断や改善が可能です。 |
ICMP |
ネットワークのエラーや制御メッセージを伝送するプロトコル |
インターネット制御メッセージプロトコル(Internet Control Message Protocol)の略で、ネットワークのエラー通知や診断を行うプロトコルです。PINGコマンドで利用され、接続状況やパケットの到達状況を確認します。ネットワークのトラブルシューティングに欠かせない存在で、正常な通信を維持するための役割を果たします。 |
IEEE 802.11 |
無線LANの規格 |
無線LAN(Wi-Fi)に関する標準規格で、さまざまな周波数帯や通信速度をサポートするバージョンが存在します。例えば、802.11acは高速通信、802.11ax(Wi-Fi 6)は多人数接続に優れています。Wi-Fi通信の基盤を支え、家庭からビジネス環境まで広く普及しています。 |
IPsec |
ネットワーク層でのセキュリティプロトコル |
インターネットプロトコルセキュリティ(Internet Protocol Security)の略で、ネットワーク層でデータの暗号化と認証を行うセキュリティプロトコルです。VPNで使用され、ネットワーク間のデータを安全にやり取りできます。IPsecはエンドツーエンドのセキュリティを提供し、インターネット上での機密性と完全性を確保します。 |
IPv6 |
次世代のIPアドレス規格 |
次世代のIPアドレス規格で、128ビットのアドレス長により膨大な数のデバイスに対応できます。IPv4のアドレス枯渇問題を解決し、セキュリティや自動設定機能の向上が図られています。IoTデバイスやモバイル通信の増加に伴い、世界中でIPv6への移行が進んでいます。 |
Kerberos |
ネットワーク認証プロトコル |
ネットワーク上での認証プロトコルで、対称鍵暗号を用いてユーザーやサービスの本人確認を行います。チケットと呼ばれる認証情報を用いて認証を行い、パスワードの再送信を避けることでセキュリティが強化されます。特に企業内ネットワークでのユーザー認証に利用されています。 |
LACP |
複数の物理リンクを束ねて1つの論理リンクとする |
リンクアグリゲーション制御プロトコル(Link Aggregation Control Protocol)の略で、複数の物理リンクを束ねて1つの論理リンクとして利用するプロトコルです。帯域幅の増加と冗長性を確保し、通信の信頼性が向上します。データセンターや企業ネットワークで採用され、トラフィックの分散に有効です。 |
LDAP |
ディレクトリサービスにアクセスするためのプロトコル |
軽量ディレクトリアクセスプロトコル(Lightweight Directory Access Protocol)の略で、ネットワーク内のディレクトリサービスにアクセスするためのプロトコルです。ユーザー認証やアカウント情報の管理に利用され、企業のネットワーク管理で広く使われています。シンプルな構造で、ユーザー情報の検索や管理が効率化されます。 |
MIMEタイプ |
ファイルの種類を示すための方式 |
インターネット上でのデータ形式を示す識別子で、テキスト、画像、音声、動画などのデータ種別を識別します。例えば、HTML文書は「text/html」、JPEG画像は「image/jpeg」と指定されます。MIMEタイプにより、受信側が適切な方法でデータを処理でき、ウェブブラウザやメールクライアントでの互換性が確保されます。 |