マルチキャストやレイテンシなど基本ネットワーク用語の詳細説明-3
このページに含まれる用語は以下の通り。
パケット,パケットフィルタリング,ハブ,フェールオーバー,ブロードキャスト,ブロードバンド,プロキシサーバ,プロトコル,ホスト名,マルチキャスト,ユニキャスト,ルーター,レイテンシ,光ファイバー,全二重通信,帯域幅,通信速度,半二重通信,負荷分散,無線LAN
これらの用語について20語ずつ分かりやすい詳しい説明を掲載しています。
パケット |
ネットワークで送受信されるデータの単位。 |
ネットワーク上でデータを小さな単位に分割して送信する際の最小単位で、送信元から宛先まで効率よくデータが伝達されます。各パケットには、送信先アドレスやデータ内容、エラー検出のための情報が含まれており、通信の信頼性が保たれます。大容量のデータもパケットに分割されて送信されるため、ネットワーク負荷の軽減に役立ちます。 |
パケットフィルタリング |
特定の条件に基づいてネットワークパケットを許可または拒否すること。 |
ネットワークセキュリティの手法で、送受信されるパケットの内容をチェックし、不正なパケットや許可されていないパケットを遮断する技術です。ファイアウォールで広く利用され、ネットワークへの不正アクセスや攻撃を防ぎます。パケットフィルタリングにより、セキュリティが強化され、ネットワーク内の情報が保護されます。 |
ハブ |
複数のデバイスをネットワークに接続する装置 |
複数のデバイスを接続し、データをブロードキャストするネットワーク機器で、接続されたすべてのデバイスにデータを送信します。ハブはシンプルな構造ですが、データ衝突が発生しやすいため、スイッチやルーターよりも効率が低いことが特徴です。小規模なネットワークで使用されることが多く、特定の用途に限られて利用されます。 |
フェールオーバー |
システム障害時に自動的に代替システムに切り替えること。 |
システムやネットワークに障害が発生した際に、自動的に予備のシステムに切り替える仕組みです。これにより、障害が発生してもサービスが途切れずに提供され、システムの信頼性が向上します。特に金融機関や病院など、システムの安定稼働が重要な分野で活用されます。 |
ブロードキャスト |
ネットワーク内の全デバイスにデータを送信。 |
ネットワーク内のすべてのデバイスに一斉にデータを送信する方式で、特定の宛先を指定せずにデータを配信します。ネットワーク全体に情報が共有されるため、効率的な情報伝達が可能ですが、無駄なトラフィックが発生することもあります。ブロードキャストは、主にローカルネットワーク内で使用される手法です。 |
ブロードバンド |
高速なデータ通信が可能な回線 |
高速インターネット接続の方式で、複数の信号を同時に伝送することでデータ転送速度が向上します。ADSLや光ファイバーなどが代表的で、多くの家庭や企業で利用されています。ブロードバンドは、動画ストリーミングやオンラインゲームのような大容量データ通信に対応でき、通信インフラの発展に寄与しています。 |
プロキシサーバ |
クライアントとサーバの間で通信を仲介するサーバ。 |
ユーザーのリクエストを代行し、外部サーバと通信する中継サーバです。セキュリティ強化やアクセス制限、キャッシュ機能を提供し、ネットワークの効率や安全性を高めます。特に企業のネットワークで使用され、ユーザーのIPアドレスを隠すなどのプライバシー保護機能も持っています。 |
プロトコル |
通信におけるルールや手順。 |
ネットワーク通信の規則や手順を定めたもので、異なるデバイス間のデータ通信を円滑に行うために必要です。TCP/IPやHTTPなど、通信の内容や手順が標準化されており、互いに異なるシステム間でもデータのやり取りが可能になります。プロトコルは、インターネットやネットワーク通信の基礎を支える重要な要素です。 |
ホスト名 |
ネットワーク上でデバイスを識別する名前。 |
ネットワーク内で特定のデバイスを識別する名前で、IPアドレスに紐付けられています。例えば、「example.com」のように、人が覚えやすい文字列として設定され、ネットワーク上でのデバイスの場所や役割を表します。DNSを通じてIPアドレスに変換され、インターネットでの通信が容易になります。 |
マルチキャスト |
特定のグループにデータを送信する方式。 |
ネットワーク内で特定のグループにのみデータを送信する通信方式です。特定のデバイスに効率よくデータを送ることで、ブロードキャストのように全体に送信するよりも帯域幅の利用が節約されます。主に動画配信やリアルタイム会議で活用され、必要な範囲で効率的なデータ配信が行われます。 |
ユニキャスト |
1対1の通信方式。 |
ネットワーク上で1対1の通信を行う方式で、送信側が特定の受信者にのみデータを送信します。例えば、ウェブサーバからクライアントへのデータ配信がユニキャストで行われます。ユニキャストは効率的で信頼性の高い通信を実現し、データが他者に漏れることなく安全に伝達されます。 |
ルーター |
ネットワーク間を接続し、データを転送する装置 |
異なるネットワーク間でデータを転送する機器で、IPアドレスに基づいてパケットの経路を決定します。家庭内ネットワークとインターネットを接続する役割も担い、セキュリティや通信速度の向上が図れます。ルーターは、ネットワークの中継点として、データが正しい経路で伝わるよう管理します。 |
レイテンシ |
データが送信されてから受信されるまでの時間(Latency) |
データが送信されてから受信されるまでの遅延時間を指し、リアルタイム性が求められる通信では特に重要です。レイテンシが低いほど応答が速く、スムーズな通信が可能となります。特にオンラインゲームやビデオ会議などで、レイテンシの低さが快適な使用感に直結します。 |
光ファイバー |
光を利用した高速な通信回線 |
光の信号を用いて高速でデータを伝送するケーブルです。光ファイバーは、電磁波の影響を受けにくく、長距離でも信号が減衰しない特性があります。そのため、通信速度が非常に速く、大量のデータを効率的に送受信できるため、インターネットや通信インフラの基盤として広く活用されています。 |
全二重通信 |
同時に双方向の通信が可能な方式。 |
同時に送信と受信ができる通信方式で、双方向のデータのやり取りが効率的に行われます。電話やインターネット接続で採用され、通信が途切れることなく行えるため、リアルタイム性が求められる環境で多用されます。データの送受信が同時にできる点が特徴です。 |
帯域幅 |
データを転送できる容量 |
ネットワークが一度に伝送可能なデータ量を示す指標で、帯域幅が広いほど高速な通信が可能です。インターネットの速度や動画配信の品質に大きく影響し、ネットワークの設計やインフラ整備で重要な要素です。特に、大容量データの送信が必要な分野で、帯域幅の確保が求められます。 |
通信速度 |
データを転送する速さ |
データがネットワークを通じて送受信される速さのことで、一般的にbps(ビット毎秒)で表されます。通信速度が速いほど、データが迅速に伝達され、効率的なデータ処理が可能になります。特にインターネットや通信サービスの品質を評価する際の重要な指標です。 |
半二重通信 |
同時に一方向だけ通信が可能な方式。 |
送信と受信が交互に行われる通信方式で、一度に双方向のデータ送受信はできません。無線通信やトランシーバーで使われる方式で、通信が一方向に限定される場面に適しています。半二重通信はシンプルな仕組みながら、基本的な通信手段として広く利用されています。 |
負荷分散 |
複数のサーバにトラフィックを分散させること(ロードバランシング) |
ネットワークやシステムにかかる負荷を分散させる手法で、複数のサーバにトラフィックを分散し、処理の効率化を図ります。負荷分散により、システムの安定性と応答速度が向上し、大量アクセスにも対応可能となります。特にウェブサービスで重要な役割を担います。 |
無線LAN |
無線を使ったネットワーク接続 |
ケーブルを使わずに無線でデータ通信を行うネットワーク技術です。IEEE 802.11という規格があり、Wi-Fiとしても知られ、デバイスが物理的に接続されずともネットワークに接続可能です。無線LANは便利ですが、電波の干渉やセキュリティリスクが存在するため、暗号化や認証設定が必要です。家庭やオフィス、公共スペースで広く利用されており、インターネット接続の手軽さを提供します。 |