QoSやSNMPなど応用ネットワーク用語の詳細説明-2
このページに含まれる単語は以下の通りです。
MPLS,MPLS VPN,MPLS-TP,MTU,NAT Traversal,NTP,OSPF,POP3,QoS,RADIUS,RIP,RTP,RTSP,SD-WAN,SDN,SIP,SNMP,SSL VPN,STUN,TCP
これらの用語について20語ずつ分かりやすい詳しい説明を掲載しています。
| MPLS |
| ラベルスイッチングを利用した高速なデータ転送技術 |
| マルチプロトコルラベルスイッチング(Multiprotocol Label Switching)の略で、ラベルを使ってデータを転送する高速な通信技術です。ルータの代わりにラベルスイッチを使い、トラフィックを効率的に制御できます。MPLSは企業ネットワークや通信事業者で採用され、データの信頼性と速度の向上に寄与します。 |
| MPLS VPN |
| MPLSを使用したVPN技術 |
| マルチプロトコルラベルスイッチングによる仮想プライベートネットワークで、MPLS技術を用いて複数の拠点間で安全な通信を実現します。企業ネットワーク間のプライバシーとセキュリティを確保し、効率的なトラフィック管理が可能です。通信事業者により提供され、遠隔地間での安定した通信に利用されます。 |
| MPLS-TP |
| MPLSのトランスポートプロファイル |
| マルチプロトコルラベルスイッチング トランスポートプロファイル(MPLS Transport Profile)の略で、MPLSをネットワークトランスポート用に最適化した技術です。信頼性の高い通信が可能で、特に電力、交通などの産業ネットワークで利用されます。MPLSの利便性を活かしつつ、産業向けに強化されています。 |
| MTU |
| 最大転送単位、パケットの最大サイズ |
| 最大伝送単位(Maximum Transmission Unit)の略で、ネットワーク上で一度に送信できる最大のパケットサイズを示します。MTUが大きいほど効率的にデータが送信されますが、サイズが大きすぎると断片化が発生し、通信速度が低下します。MTUの調整は、ネットワークの最適なパフォーマンスを保つために重要です。 |
| NAT Traversal |
| NAT環境下での通信を可能にする技術 |
| NAT環境で外部からのアクセスを可能にする技術で、通常NATでブロックされる外部からの接続を通過させます。P2P通信やビデオ会議で利用され、デバイス間の直接通信を実現します。NATトラバーサルにより、ネットワーク内外のデバイス間の通信がスムーズに行われるようになります。 |
| NTP |
| ネットワークの時刻同期プロトコル |
| ネットワークタイムプロトコル(Network Time Protocol)の略で、ネットワーク上のデバイス間で時間を同期させるプロトコルです。NTPサーバから正確な時刻を取得し、時刻のズレを修正します。金融取引や科学計測での精度が求められる環境で特に重要で、システム間の一貫性を保つために不可欠です。 |
| OSPF |
| リンクステート型のルーティングプロトコル |
| オープン最短経路優先(Open Shortest Path First)の略で、リンク状態ルーティングプロトコルの一つです。ルーター間で経路情報を交換し、最適な経路を自動的に計算して設定します。OSPFは大規模ネットワークにおいて効率的なルーティングを提供し、企業内ネットワークやISPで広く使用されています。 |
| POP3 |
| 電子メール受信用プロトコル |
| 電子メールをクライアントにダウンロードするためのプロトコルで、主にメールサーバからメールを取得する際に使用されます。POP3は一度ダウンロードするとサーバから削除されるため、ローカル環境でメールが保存されます。メールクライアントとサーバ間での基本的なメール取得方法として長年利用されています。 |
| QoS |
| ネットワークトラフィックの優先度を制御する技術 |
| 品質保証(Quality of Service)の略で、ネットワーク上のデータ通信の品質を維持するための技術です。特に音声や動画ストリーミングなどリアルタイム通信において、帯域幅を優先的に割り当てることで、通信の遅延や途切れを防ぎます。QoSにより、ユーザーに安定した通信品質が提供されます。 |
| RADIUS |
| リモートアクセス認証プロトコル |
| リモート認証ダイヤルインユーザーサービス(Remote Authentication Dial-In User Service)の略で、ネットワークアクセスの認証を行うプロトコルです。RADIUSサーバがユーザーのIDやパスワードを確認し、アクセス権限を決定します。特に企業やISPで、リモートユーザーの認証とアクセス管理に利用されます。 |
| RIP |
| 距離ベクトル型のルーティングプロトコル |
| ルーティング情報プロトコル(Routing Information Protocol)の略で、ルーター間でネットワーク経路情報を交換し、最適なルートを選択するためのプロトコルです。ホップ数を基準に最短経路を選択しますが、ホップ数が15を超えると到達不能と判断されるため、大規模なネットワークには不向きです。シンプルで導入が容易ですが、収束速度が遅いという欠点があります。 |
| RTP |
| リアルタイムデータ伝送のためのプロトコル |
| リアルタイムトランスポートプロトコル(Real-time Transport Protocol)の略で、音声や動画などリアルタイムで送信するデータの転送に使用されるプロトコルです。特にビデオ会議やIP電話で使われ、データの連続性を保つための機能を備えています。UDP上で動作し、タイムスタンプやシーケンス番号によりデータの順序を維持する役割を担います。 |
| RTSP |
| ストリーミングメディア制御のためのプロトコル |
| リアルタイムストリーミングプロトコル(Real Time Streaming Protocol)の略で、音声や動画のストリーミング配信を制御するためのプロトコルです。再生や停止、巻き戻しなど、ユーザーがメディアを制御できるように設計されています。RTSPは、動画のライブ配信やオンデマンド視聴などの用途に適しており、ストリーミングメディアのインフラで広く利用されています。 |
| SD-WAN |
| ソフトウェアによるWANの制御 |
| ソフトウェア定義ワイドエリアネットワーク(Software-Defined Wide Area Network)の略で、インターネット回線を活用して企業拠点間を接続する技術です。SD-WANにより、帯域幅の利用を最適化し、コスト削減と通信の信頼性向上が実現します。管理の柔軟性が高く、複雑なネットワーク環境においても効率的な接続を提供します。 |
| SDN |
| ソフトウェアによってネットワークを制御する技術 |
| ソフトウェア定義ネットワーク(Software-Defined Networking)の略で、ネットワークの構成や管理をソフトウェアで行う技術です。SDNにより、ネットワークの柔軟性と拡張性が向上し、トラフィックの動的な制御が可能になります。データセンターやクラウド環境で広く利用され、管理コストの削減と効率的なネットワーク運用が実現します。 |
| SIP |
| 音声や動画のセッション制御プロトコル |
| セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol)の略で、IP電話やビデオ会議でのセッションの確立や終了、制御を行うためのプロトコルです。音声や映像の伝送を可能にし、リアルタイム通信をサポートします。SIPは、VoIP(インターネット電話)やIPベースの通信サービスで広く利用されており、通信インフラに不可欠な存在です。 |
| SNMP |
| ネットワーク機器を管理するためのプロトコル |
| シンプルネットワーク管理プロトコル(Simple Network Management Protocol)の略で、ネットワーク機器の監視や管理を行うためのプロトコルです。ネットワーク機器の状態やパフォーマンスを取得し、異常が発生した際には通知を行います。SNMPは、企業ネットワークやデータセンターでの管理ツールとして利用され、安定した運用を支えます。 |
| SSL VPN |
| SSL/TLSを使用したVPN |
| セキュアソケット層仮想プライベートネットワーク(SSL VPN)は、SSL技術を利用してインターネットを介して安全に通信するVPNです。Webブラウザだけで接続できるため、使いやすさが特徴です。遠隔からの安全なネットワークアクセスが可能で、特にテレワークや外部からの業務アクセスで利用されます。 |
| STUN |
| NAT越えを実現するためのプロトコル |
| セッショントラバーサルユーティリティー(Session Traversal Utilities for NAT)の略で、NAT環境で外部との通信を可能にするプロトコルです。IP電話やビデオ会議で利用され、NAT越えの技術として直接接続を実現します。NATの影響を受けやすいリアルタイム通信で、接続性を高めるために重要な役割を果たしています。 |
| TCP |
| 信頼性の高いコネクション型の通信プロトコル |
| 伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol)の略で、データの正確な送受信を保証するためのプロトコルです。データが確実に届くよう確認応答や再送が行われ、信頼性が高い通信が可能です。特にウェブ通信やメール送信など、データの正確さが求められる通信で利用され、インターネットの基盤を支えています。 |