NATやTCP/IPなど基本ネットワーク用語の詳細説明-1
このページに含まれる用語は以下の通り。
DHCP,DMZ,FTP,IMAP,IPアドレス,LAN,MACアドレス,NAT,OSI参照モデル,P2P,PING,POPサーバ,SMTP,SSH,SSID,SSIDステルス,TCP/IP,Telnet,VoIP,VPN
これらの用語について20語ずつ分かりやすい詳しい説明を掲載しています。
DHCP |
IPアドレスを自動的に割り当てるプロトコル |
「Dynamic Host Configuration Protocol(動的ホスト設定プロトコル)」の略。ネットワークに接続するデバイスに自動でIPアドレスを割り当てる仕組みです。これにより、手動でアドレスを設定する手間が省け、ネットワーク内で重複したアドレスが発生するリスクを低減します。たとえば、Wi-Fiに接続するときに、IPアドレスが自動的に割り当てられるのもDHCPのおかげです。 |
DMZ |
内部ネットワークと外部ネットワークの中間ゾーン |
「Demilitarized Zone(非武装地帯)」の略で、セキュリティを強化するために内部ネットワークと外部ネットワーク(インターネットなど)の間に設けられる中間エリアです。DMZ内には、外部からアクセスが必要なウェブサーバーやメールサーバーなどを配置し、直接内部ネットワークに接続しないことで、ネットワーク全体の安全性を向上させます。 |
FTP |
ファイルをサーバとやり取りするプロトコル |
「File Transfer Protocol(ファイル転送プロトコル)」の略で、インターネット上でファイルを送受信するための仕組みです。Webサイトのファイルをサーバーにアップロードしたり、データをダウンロードしたりする際に利用されます。通常はIDとパスワードを使ってサーバーに接続し、ファイルの転送を行いますが、セキュリティ面では脆弱性があるため、近年はより安全なSFTPが推奨されています。 |
IMAP |
電子メールの受信と管理のためのプロトコル。 |
「Internet Message Access Protocol(インターネットメッセージアクセスプロトコル)」の略で、サーバー上のメールを読み出して管理するためのプロトコルです。IMAPを利用すると、スマートフォンやPCなど複数のデバイスでメールを同期して扱うことができ、どのデバイスでも同じメールボックスを確認できます。POPに比べ、サーバー側での管理が重視されています。 |
IPアドレス |
ネットワーク上のデバイスを識別するためのアドレス。 |
インターネットやネットワーク上でデバイスを識別するために割り当てられる一意の番号。IPアドレスにはIPv4(例:192.168.0.1)とIPv6(例:2001:0db8::1)があります。インターネット上の「住所」のようなもので、デバイスが通信する際に相手の場所を特定するために使われます。 |
LAN |
限られた範囲内のネットワーク |
「Local Area Network(ローカルエリアネットワーク)」の略で、限られた範囲(家庭やオフィス内)で構築されるネットワークのことです。LAN内のデバイス同士は高速かつ直接通信ができるため、データの共有やプリンタの共有などが容易に行えます。Wi-Fiや有線接続で構築されることが一般的です。 |
MACアドレス |
ネットワーク機器に固有の識別番号 |
「Media Access Control Address(メディアアクセス制御アドレス)」の略で、ネットワーク機器に割り当てられた一意の物理アドレスです。通常、ネットワークカードやWi-Fiモジュールごとに付与されており、16進数で表記されます(例:00:1A:2B:3C:4D:5E)。ネットワーク上でのデバイス識別やアクセス制御に利用されます。 |
NAT |
プライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換する技術 |
「Network Address Translation(ネットワークアドレス変換)」の略で、プライベートネットワーク内の複数のデバイスがインターネットに接続する際に、1つのグローバルIPアドレスを共有できるようにする技術です。これにより、家庭やオフィスの内部ネットワークで個別のIPアドレスを使用しつつ、インターネット上では共通のアドレスとして扱われます。 |
OSI参照モデル |
7階層に分けた通信プロトコルの標準的な階層モデル。 |
通信を7つの層に分けて説明するモデルです。各層には異なる役割があり、物理層からアプリケーション層まで順に整理されています。OSI参照モデルはネットワークの標準規格として広く使われ、異なるシステム間の通信や機器同士の相互接続を理解するための指針となります。 |
P2P |
対等なコンピュータ間で直接通信する形態 |
「Peer to Peer(ピアツーピア)」の略で、クライアント・サーバーの代わりに、ネットワーク上のデバイス同士が直接通信する方式です。各デバイスがサーバーとクライアントの両方の役割を持ち、ファイルの共有や通信を行うことができます。主にファイル共有アプリケーションやオンラインゲームで利用されます。 |
PING |
ICMPを使用してネットワークの接続性を確認するコマンド。 |
ネットワーク接続状況を確認するためのコマンドの一つで、対象のIPアドレスにパケットを送信し、その応答速度(遅延)を測定します。PINGを使用することで、ネットワークの疎通確認や通信状況のトラブルシューティングが行えます。 |
POPサーバ |
電子メールの受信を行うサーバ。 |
「Post Office Protocol(ポストオフィスプロトコル)」の略で、メールをサーバーから取得するためのプロトコルです。POPサーバーにアクセスしてメールをローカルデバイスにダウンロードし、オフラインでも閲覧できるようにします。通常はメールをサーバーから削除するため、1つのデバイスでの利用が適しています。 |
SMTP |
電子メール送信用プロトコル |
「Simple Mail Transfer Protocol(シンプルメール転送プロトコル)」の略で、電子メールを送信するためのプロトコルです。メールの送信元と宛先サーバー間で通信を行い、メールの配送を担当します。メールソフトやWebメールで送信操作をした際にSMTPが使われます。 |
SSH |
安全なリモートアクセスを提供するプロトコル |
「Secure Shell(セキュアシェル)」の略で、ネットワークを介して安全にリモートのコンピュータにアクセスするためのプロトコルです。主にサーバーの管理や設定に使用され、暗号化されているため、データの盗聴や改ざんを防ぎます。 |
SSID |
無線LANネットワークの識別子。 |
「Service Set Identifier(サービスセット識別子)」の略で、Wi-Fiネットワークの名前のことです。SSIDを設定することで、他のネットワークと識別できるようになります。通常、接続時にSSIDを一覧から選びますが、SSIDを非表示にすることでセキュリティを高めることも可能です。 |
SSIDステルス |
無線LANのSSIDを隠す機能。 |
Wi-FiのSSID(ネットワーク名)を非表示にする機能です。SSIDステルスを有効にすると、ネットワークが他のデバイスから見えなくなり、セキュリティを向上させる効果があります。ただし、設定が難しい場合もあり、他のセキュリティ対策と組み合わせることが推奨されます。 |
TCP/IP |
インターネットで標準的に使用されるプロトコル |
インターネットで最も使用されている通信プロトコルの一つ。データの送受信を確実に行うためのルールを提供します。TCP(Transmission Control Protocol)とIP(Internet Protocol)の組み合わせで成り立っており、インターネット通信の基盤となっています。 |
Telnet |
リモートコンピュータへのログインを提供するプロトコル(セキュリティ上の問題あり)。 |
リモートのコンピュータに接続して操作するためのプロトコルです。Telnetではデータが暗号化されないため、セキュリティが低く、現在ではSSHに取って代わられつつあります。 |
VoIP |
インターネット経由で音声通話を行う技術 |
「Voice over Internet Protocol(ボイスオーバーインターネットプロトコル)」の略で、インターネットを通じて音声通話を行う技術です。従来の電話回線ではなく、IPネットワークを利用するため、コストが低く抑えられるのが特徴です。代表的なサービスにSkypeやZoomなどがあり、ビジネスや個人利用で幅広く使われています。 |
VPN |
仮想的な専用ネットワークを構築する技術 |
「Virtual Private Network(仮想プライベートネットワーク)」の略で、インターネット上に仮想的な専用回線を構築する技術です。VPNを利用すると、暗号化された安全な通信が可能になり、リモートワークなどで社内ネットワークにアクセスする際に使われます。 |