SLAやキックオフミーティングなどプロジェクト管理用語の詳細説明
このページに含まれる単語は以下の通り。
CPI,EVM,PERT,PMBOK,RACIチャート,SLA,SPI,アサインメント,イシューログ,イニシエーション,キックオフミーティング,クラッシング,コストコントロール,コストベースライン,コミュニケーションチャンネル,コミュニケーションモデル,コンティンジェンシープラン
これらの用語について分かりやすい詳しい説明を掲載しています。
CPI |
コスト効率を示す指標 |
「Cost Performance Index(コストパフォーマンス指数)」の略で、プロジェクトのコスト効率を評価する指標です。計算式は「完了した作業の価値(Earned Value)」を「実際に支出したコスト(Actual Cost)」で割ったもので、1以上ならコスト効率が良く、1未満なら予算超過を示します。CPIはプロジェクトマネージャーが予算を効果的に管理するための重要な指標で、将来的なコスト予測やリスク管理に役立ちます。 |
EVM |
プロジェクトの進捗とコストを評価する手法 |
「Earned Value Management(アーンドバリューマネジメント)」の略で、プロジェクトの進行状況とコストを同時に管理する手法です。計画と実績を比較して「進捗」や「コスト効率」を視覚化し、予算超過やスケジュール遅延を早期に把握できます。EVMには、CPIやSPIといった指標が含まれ、プロジェクトマネージャーが適切な調整を行うための基盤となります。 |
PERT |
プロジェクトのスケジュールを予測する手法 |
「Program Evaluation and Review Technique(プログラム評価とレビュー技法)」の略で、プロジェクトの所要時間を見積もるための手法です。最短、最頻、最長の3つの見積もりを用いてスケジュールを予測し、プロジェクトの計画に不確実性がある場合でも対応可能です。PERTはプロジェクト全体の進捗を見通し、予期せぬ遅延を防ぐための有効なツールです。 |
PMBOK |
プロジェクトマネジメントの知識体系ガイド |
「Project Management Body of Knowledge」の略で、プロジェクトマネジメントの知識体系をまとめたガイドラインです。スコープ管理やリスク管理、資源管理などプロジェクトの成功に必要な標準手法が体系的に整理されており、プロジェクトマネージャーが効率的にプロジェクトを管理するための重要な参考資料です。 |
RACIチャート |
責任分担を明確にするマトリックス |
プロジェクトの役割と責任を視覚的に整理した表で、「Responsible(実行責任者)」「Accountable(最終責任者)」「Consulted(助言者)」「Informed(報告先)」の頭文字から構成されます。チームメンバーの役割を明確にし、責任の所在をはっきりさせることで、プロジェクトの進行が円滑になります。 |
SLA |
サービスの品質や範囲を定めた合意書 |
「Service Level Agreement(サービスレベル合意)」の略で、サービス提供者と利用者が取り交わすサービスの品質基準に関する合意です。サポート対応時間や稼働率、障害対応などが含まれ、利用者に安心を提供すると同時に、サービス提供者は品質を維持する義務を負います。ビジネス契約の一部として、信頼性の確保やクレーム防止に役立ちます。 |
SPI |
スケジュール効率を示す指標 |
「Schedule Performance Index(スケジュールパフォーマンス指数)」の略で、プロジェクトの進行が計画通りかを示す指標です。計算式は「完了した作業の価値(Earned Value)」を「予定されていたコスト(Planned Value)」で割ったもので、1以上なら進行が計画より速く、1未満なら遅れていることを示します。SPIは進捗状況の評価に不可欠です。 |
アサインメント |
資源や役割を割り当てること |
プロジェクトのタスクや作業を特定の担当者に割り当てることです。タスクのアサインメントは役割の明確化を図り、プロジェクトが効率よく進むようにサポートします。責任の所在が明確になるため、進捗が管理しやすくなります。 |
イシューログ |
発生した問題や課題を記録・管理する文書 |
プロジェクトの進行中に発生する問題や課題を記録・管理するリストです。問題の内容や進捗状況、解決方法が整理され、関係者と共有されることで早期の解決を図ります。定期的に更新され、プロジェクトの透明性向上にも寄与します。 |
イニシエーション |
プロジェクト開始時の計画フェーズ |
プロジェクトの最初の段階で、目的や目標、スコープ、リソースを明確にし、関係者の合意を得るプロセスです。プロジェクトの成功に向けた基礎を築き、全体の方向性を決める重要なステップです。 |
キックオフミーティング |
プロジェクト開始時の全体会議 |
プロジェクト開始時に行われる会議で、関係者全員が集まり、プロジェクトの目的、範囲、スケジュール、役割分担などを共有します。キックオフミーティングにより、チーム全員が共通理解を持ち、協力体制を整えることができます。この会議を通じて期待値の確認や方向性の一致が図られ、プロジェクトの円滑なスタートに欠かせない場となります。 |
クラッシング |
追加資源を投入してスケジュールを短縮 |
プロジェクトのスケジュールを短縮するための手法で、複数のタスクを並行して進めるか、追加のリソースを投入して作業を早めます。クラッシングによりプロジェクト全体の納期が短縮される一方で、リソースコストが増加する可能性があります。特にタイトな納期に対応する際に活用され、バランスの取れた計画が求められます。 |
コストコントロール |
予算の使用状況を監視・調整すること |
プロジェクトの予算を管理し、計画通りにコストが抑えられているかを監視するプロセスです。コストが超過しないように予防策を講じたり、必要に応じて調整を行うことで、プロジェクトが予算内で完了することを目指します。コストコントロールは、資源の最適配分と無駄の排除を図り、プロジェクトの財務的な健全性を維持します。 |
コストベースライン |
予算の正式な承認済みバージョン |
プロジェクトの予算計画の基準値で、進捗状況や予算超過を確認するための指標として用います。計画段階で作成され、進行中に実際の支出と比較することで、プロジェクトが予算通りに進んでいるかを監視します。コストベースラインにより、必要に応じて早期に修正対応が可能となり、財務管理の精度が高まります。 |
コミュニケーションチャンネル |
情報伝達の経路や手段 |
情報を共有するための手段やルートで、メール、電話、チャット、会議などが含まれます。プロジェクトの関係者間での円滑な情報伝達が行えるよう、適切なチャンネルが選定されます。特に複数の部署やメンバーが関わるプロジェクトでは、コミュニケーションチャンネルの管理が重要で、効率的な情報の流れがプロジェクト成功に寄与します。 |
コミュニケーションモデル |
情報伝達のプロセスや要素を示すモデル |
情報がどのように伝達され、受信者に理解されるかを示すフレームワークで、送信者、受信者、メッセージ、チャンネル、フィードバックなどの要素で構成されます。効果的なコミュニケーションモデルにより、情報が正確かつ効率的に伝わり、誤解や情報の齟齬が防がれます。プロジェクトやチームの円滑な運営に重要な基盤となります。 |
コンティンジェンシープラン |
緊急時に備えたリスク発生時の代替計画 |
予測できない問題が発生した場合に備えるための計画です。例えば、プロジェクトの遅延やリソース不足、予算オーバーなどに対応する手段を事前に決めておくことで、問題発生時に迅速に対応できます。リスク管理の一環として、プロジェクトの円滑な進行と成功を確保するために重要です。 |